メディカルトピックス
MEDICAL TOPICS
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湘南ヘルスイノベーションパーク Press Release
公開日:2021/02/10
(1)https://www.kitasato.ac.jp/jp/news/20210210-03.html
(2)abm.php (kitasato.ac.jp)
湘南ヘルスイノベーションパークは、クラウドファンディングを活用した研究資金調達「アイパーク クラウドファンディング」第3号プロジェクトを開始しました。今回は北里大学メディカルセンター 福山隆上級研究員による研究テーマ「がんの手遅れをなくしたいー血液診断ですべてのがんに早期発見をー」に対し、73 日間で研究資金570 万円の調達を目指して一般の方からの支援を募ります。
プロジェクト概要:「がん抗原」は、がんになると体内に産生され、「がんの目印」と言われるタンパク質です。KK-LC-1 は、挑戦者福山氏が2006 年に発見した、がん抗原の一種です。数あるがん抗原の中でも、KK-LC-1は、「がんになる前の状態 (前がん状態)」から体内の産生量が増えるという特徴があることから、「前がん状態の目印」となることが期待されています。本プロジェクトで、挑戦者は、血液中のKK-LC-1 を精度よく検出し、前がん診断の実用化につながる検査キットの開発を目指しています。(抜粋)
がん抗原の中でも「がんになりそうな細胞」が分かる「KK-LC-1」。がん「超早期発見」の希望に。
(3)https://readyfor.jp/projects/kk_lc_1
正常な細胞ががん細胞に変化すると、その細胞によって「新たに」もしくは「過剰に」作り出される「がん抗原」という物質があります。これはいわば「がんの目印」となるもので、正常な細胞と区別してがん細胞だけを攻撃する治療を行ううえで、非常に有効な物質です。「KK-LC-1」も、がん抗原のひとつですが、他のがん抗原と少し異なる特徴があります。 一般的ながん抗原は、細胞ががん化してから産生量が大きく増えるため、がんを発症して初めて検出することができるようになります。一方で「KK-LC-1」は、がんを発症する前の「前がん細胞(細胞ががんになる前)」の段階で、正常細胞と十分区別がつくほどに多量に産生されています。すなわち、一般的ながん抗原が「がん細胞の目印」なのに対し、「KK-LC-1」は「がんになりそうな細胞の目印」として、前がん状態を診断できる可能性のある物質なのです。(抜粋)
今回は新しい研究と研究を進めるためにクラウドファンティングという寄付を募るという記事です。福山先生は産業医科大学呼吸器外科で研究発見され、北里大学でさらに研究をすすめられています。KKLC-1はCT83遺伝子より発現する精巣抗原のようです。Cancer Research Online ISSN: 1538-7445
精巣抗原は一般的にがんに対する免疫細胞反応を起こすには良いターゲットです。精巣以外のがんでも発現し、早期に血中に出てくるというのは素晴らしいと思います。プロジェクトの成功を待ちたいと思います。
がんは初期に近い段階で発見し、免疫細胞治療などあわせた治療を行うと、治癒する確率は非常に高いと考えます。当院では以前より、血液5ccからマイクロRNA(miRNA)等のゲノムから派生する特徴的な核酸集団を次世代シークエンサーで解析し、がん早期発見を行っています(ミアテスト)。PET-CT、MRIなどの画像検査では映らないレベルでこれらの異常値が認められた場合、がん治療として標準治療はできません。見えないのでは治療対象にならないからです。しかし、当院では、がんに対する免疫サイクルを補強・強化する免疫細胞治療を行うことができます。詳しくはメディカルトピックス No.3をご参照ください。また、予防医学にご興味のある方、健康が気になる方、ご興味がある方はいつでもご相談ください。
2021年2月23日 福岡メディカルクリニック 内藤恵子