メディカルトピックス
MEDICAL TOPICS
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がん免疫反応を統括するNKT細胞を活用した最新治療
~がん免疫細胞治療について~
「福岡の頼れるお医者さん2024」より抜粋
”第4のがん治療“である免疫療法.その一つが免疫細胞療法である。自身の免疫細胞を活用するため、拒絶反応はなく副反応が少ない。新しく開発された効率的ながん攻撃を可能にするNKT細胞療法について伺った
体に備わる免疫を活用しがんと戦う免疫細胞治療
がんの3大標準治療とされる手術、放射線治療、化学療法(抗がん剤、分子標的薬)に続き、〝第4のがん治療〞として近年注目されている免疫治療。その中に免疫チェックポイント阻害剤による薬物療法と免疫細胞療法がある。細菌やウイルス、異常細胞などの異物が体に入ってくるのを防ぎ、排除して体を守る「免疫」という本来、ヒトに備わった防御機能を持つ細胞を使った治療法のこと。
白血球の一部であるリンパ球の中に、「キラーT細胞」、「NK(ナチュラルキラー)細胞」というがん細胞を攻撃する免疫細胞が存在する。キラーT細胞は獲得免疫とも言われ、同じく白血球の一種である「樹状細胞」という免疫細胞と協働する事で効力を発揮する。樹状細胞は異物(がん)を発見すると自分の中に取込んで分解し、特徴を記憶するという性質を持つ。次にキラーT細胞にがんの特徴をがん抗原(目印)として伝え、攻撃の指令を出すのだ。一方、NK細胞は自然免疫と言われ、体内をパトロールし、目印に関係なく特別に異常ながん細胞やウイルス感染細胞を見つけて攻撃する
新しく開発された当院のNKT細胞治療とは
「キラーT細胞とNK細胞、双方の細胞の特徴を持ち、また、其れぞれを活性化する機能を持つ「NKT細胞」を活用することで、より高いがん細胞への攻撃能力を誘導できる。NKT細胞療法の研究が世界中で実施されています。日本では千葉大学や理化学研究所によって進められています。当院でも2023年から実用提供が可能になりました」と話すのは、免疫細胞治療を中心としたがん診療に取り組む『福岡メディカルクリニック』院長の内藤恵子先生だ。「NKT細胞」はリンパ球に属する免疫細胞であり、キラーT細胞(獲得免疫)とNK細胞(自然免疫)の2種類の性質を持つ細胞のこと。細胞自体が直接がん細胞を認識して攻撃するだけでなく、キラーT細胞やNK細胞を活性化してがん細胞を攻撃。また、樹状細胞の成熟を促進し、キラーT細胞にがんの目印の特徴を伝達し、働きを活性化する力を持つ。NKT細胞はその他にも、がん細胞への攻撃を阻止する細胞の働きを抑えて免疫機能を回復させる力があり、持続的にがん細胞を攻撃する効果が期待される。
「NKT細胞は白血球の中で非常に少なく、0.1〜0.01%であり、大量培養には向きません。『瀬田クリニックグループ』では、体内でNKT細胞を増殖・活性化させる特殊な樹状細胞を開発して活用するNKT細胞療法を行なっています。患者さんの血液から採取した未熟型樹状細胞をα-ガラクトシルセラミドという糖脂質で活性化し、点滴で投与するというもの。この活性化した樹状細胞が体内でNKT細胞を増殖・活性化させ、がんの抑制を行います。当院のNKT細胞療法は成分採血の場合は一度に最大12回分の治療用細胞を確保することができます。凍結保存可能で、治療スケジュールに合わせて投与しやすいという利点があります。多くの患者さんが種々の抗がん剤治療と併用してNKT細胞療法をされますと利便性も上がるのではないかと思います」。
【福岡MCL】福岡で頼れるお医者さん2024 図表20240111
以上、如何でしょうか?相変わらず、難しい内容で分かりにくいと思いますが、少しずつですが、新しく技術改革もされ、免疫細胞治療の選択肢が増えています。人体に備わった多種多様ながん免疫機能「がん細胞を見つけて、がん細胞を攻撃し、がんを縮小、消滅させること」をさらに効果的に行うことが可能になります。自身の細胞で再生する治療です。治療のタイミングも大きな要因になります。詳しく知りたい方はぜひお問い合わせください。
2024年1月31日 福岡メディカルクリニック 内藤恵子